プロジェクトの先頭に立ち、チームを引っ張るような仕事をしたいと思うSEは、マネジメント分野のキャリアパスを選択することができます。SEが管理系のキャリアパスを目指すための一般的なルートは、まずプロジェクトリーダーを目指し、その後プロジェクトマネージャーにステップアップするというものです。

ただし、IT業界は進化を遂げて業務の幅が広がり、それに伴ってプロジェクトマネージャーへの道も一つではなくなりました。そして、管理的な仕事を担当するにしても、高い技術力を維持し専門性を磨く人材でないと、プロジェクトを円滑に運営することができません。プロジェクトマネージャーに求められる要素は、ますます多様化しているのです。

プロジェクトマネージャーを目指すのに必要とされるスキルは、まずコミュニケーション能力が挙げられます。そして、その中でも特にヒアリング力は大切です。例えば、プロジェクトを受注する段階では、クライアントとの打ち合わせで必要とされる項目を十分ヒアリングします。そのうえで、システム構築に必要な要素を見極め、妥当な予算や納期を設定していくのです。

また、プロジェクトに参画するメンバーを適材適所で配置するため、各エンジニアへのヒアリングを通して能力を見極めたり、メンバーの意見を聞いて仕事がしやすい環境づくりに役立てたりすることが欠かせません。さらに、スケジュールや予算に加え、品質を管理する能力、メンバーを教育指導し、プロジェクト全体をまとめる力も必要です。